EclipseでGitを使ってバージョン管理~第2回~
EclipseのGitを使い、Linuxで構築したリモートリポジトリに接続して
プロジェクトでソースを共有する手順をまとめていく本シリーズ。
今回は、前回構築したGitサーバの共有リポジトリを今回はEclipse側からアクセスしてみましょう。
手順概要
本シリーズでは、以下のような手順でGit環境を構築していきます。
今回は手順2を実施していきます。
前提環境
サーバ側:CentOS5.6
クライアント側:Eclipse Luna SR1 (4.4.1)
手順概要
【 手順1.Linux側 】
1-1.LinuxOS(今回はCentOS5.6を使用)に、Gitをインストール
1-2.Git用のディレクトリを作成
1-3.Gitのbareリポジトリを共有オプションを付けて生成
【 手順2.Eclipse側(ベースのソースを最初にリポジトリに上げる人) 】
2-1.GitリポジトリをEclipseから認識する
2-2.Git用ユーザとメールアドレスを作成する
2-3.プロジェクトをGitプロジェクトにする
2-4.コミットする
2-5.プロジェクトをリモートリポジトリにプッシュする。
【 手順3.Eclipse側(ベースのソースをもらう人) 】
3-1.リポジトリを生成
手順2.Eclipse側(ベースのソースを最初にリポジトリに上げる人)
※手順1は前回をご覧ください。
2-1.GitリポジトリをEclipseから認識する
「ウィンドウ>パースペクティブ」から「Gitリポジトリー」を選択します。
「Gitリポジトリーエクスプローラ」が表示されるので、「Gitリポジトリーを複製し、このビューへ追加」をクリックします。
Gitリポジトリーの複製ダイアログが表示されるので「URI」を選択し、「次へ」をクリックします。
ソースGitリポジトリのダイアログが表示されるので、項目を指定します。
このとき、「URI」の項目は、他の欄を入力すると勝手に値が表示されるので、特にいじる必要はありません。
ホスト:GitサーバをインストールしたPCのホスト名またはIPアドレス
リポジトリーパス:Git管理のディレクトリ
プロトコル:ssh
ポート:22
ユーザ:サーバ側で設定したユーザ
パスワード:サーバ側で設定したパスワード
全て入力すると「次へ」ボタンが有効になるのでクリックします。
これでGitサーバのリポジトリをEclipse側で認識することができました。
2-2.Git用ユーザとメールアドレスを作成する
Gitでは複数人でリポジトリを共有していくことになるため、誰がどのような変更をしたかを記録しておく必要があります。
Linuxサーバ側で設定したのは、Gitディレクトリへのパーミッションを持ったあくまでLinuxユーザの設定をしたわけですが、今回設定するのはGitのユーザになります。
ウィンドウ>設定>チーム>Git>構成を選択します。
user.emailと、user.nameにメールアドレスと名前を設定します。
(この名前が、以降Gitで変更を加えた際の変更者に表示される名称になります)
2-3.プロジェクトをGitプロジェクトにする
JavaEEパースペクティブに戻り、Gitに参加させたいプロジェクトを右クリックします。
リポジトリータイプGitを選択し、「次へ」をクリックします。
リポジトリ選択プルダウンが表示されますので、先ほど作成したリポジトリを選択し、「完了」します。
これで、プロジェクトがリポジトリに紐づきました。
2-4.コミットする
それでは、既にあるソースファイルをリポジトリにアップしていきましょう。
リポジトリをアップする作業のことを「プッシュ」といいます。
「プッシュ」をするためには、ソースコードを「コミット」している必要があります。
そして、「コミット」するためにはソースコードが「ステージング」領域にあがっている必要があります。
少し、全体をまとめてみましょう。
【作業スペース—>ステージング—>コミット—>サーバ共有リポジトリ】
このような流れでソースコードをプッシュします。
まずはコミットするまでの流れを見てみましょう。
Gitパースペクティブを表示した状態で、
「ウィンドウ>ビューの表示>Gitステージング」を選択します。
「ステージされていない変更」にワークスペースのファイルがあるはずですので、
それらを選択した後、右クリックし、「Git索引へ追加」をクリックします。
すると、「ステージされていない変更」から「ステージされた変更」にファイルが移動します。
コミットメッセージにコミット内容がわかるように入力し、「コミット」をクリックします。
これでコミットまでができました。
2-5.プロジェクトをリモートリポジトリにプッシュする。
最後にリモートリポジトリにプッシュを行いましょう。プッシュしたいプロジェクトを右クリックし、「チーム>アップストリームへプッシュ」をクリックします。
これでプッシュが完了しました。
まとめ
ここまででのEclipse側(ベースのソースを最初にリポジトリに上げる人)の設定は完了です。手順は少し長いですが、一つずつ進めていけば大丈夫なはずです。
次回は「手順3.Eclipse側(ベースのソースをもらう人)」を進めていきます。