EclipseでGitを使ってバージョン管理~第3回~
EclipseのGitを使い、Linuxで構築したリモートリポジトリに接続して
プロジェクトでソースを共有する手順をまとめていく本シリーズ。
今回は、前回プッシュしたプロジェクト内容を、別クライアントのEclipseで取得してみましょう。
手順概要
本シリーズでは、以下のような手順でGit環境を構築していきます。
今回は手順3を実施していきます。
前提環境
サーバ側:CentOS5.6
クライアント側:Eclipse Luna SR1 (4.4.1)
手順概要
【 手順1.Linux側 】
1-1.LinuxOS(今回はCentOS5.6を使用)に、Gitをインストール
1-2.Git用のディレクトリを作成
1-3.Gitのbareリポジトリを共有オプションを付けて生成
【 手順2.Eclipse側(ベースのソースを最初にリポジトリに上げる人) 】
2-1.GitリポジトリをEclipseから認識する
2-2.Git用ユーザとメールアドレスを作成する
2-3.プロジェクトをGitプロジェクトにする
2-4.コミットする
2-5.プロジェクトをリモートリポジトリにプッシュする。
【 手順3.Eclipse側(ベースのソースをもらう人) 】
3-1.リポジトリを作成する
3-2.Git用ユーザとメールアドレスを作成する
3-3.プロジェクトをインポートする。
手順3.Eclipse側(ベースのソースをもらう人)
※手順1は第1回をご覧ください。
※手順2は第2回をご覧ください。
今回注意しなければならない点として、前回の手順2と同じ端末で実行すると、ディレクトリが重複してしまうため、上手くいかないという点です。
可能であれば別端末で、同一端末で行う場合には、Eclipseの「Gitリポジトリ-エクスプローラ」からリポジトリとワークディレクトリを削除してから行うと上手くいきます。
3-1.リポジトリを作成する
手順2の時と同様に、まずは「ウィンドウ>パースペクティブ」から「Gitリポジトリー」を選択し、「Gitリポジトリ-エクスプローラ」を表示します。そして、「Gitリポジトリーを複製し、このビューへ追加」をクリックします。
Gitリポジトリーの複製ダイアログが表示されるので「URI」を選択し、「次へ」をクリックします。
ソースGitリポジトリのダイアログが表示されるので、項目を指定します。
このとき、「URI」の項目は、他の欄を入力すると勝手に値が表示されるので、特にいじる必要はありません。
ホスト:GitサーバをインストールしたPCのホスト名またはIPアドレス
リポジトリーパス:Git管理のディレクトリ
プロトコル:ssh
ポート:22
ユーザ:サーバ側で設定したユーザ
パスワード:サーバ側で設定したパスワード
全て入力すると「次へ」ボタンが有効になるのでクリックします。
これでGitサーバのリポジトリをEclipse側で認識することができました。
3-2.Git用ユーザとメールアドレスを作成する
手順2-2と同様なので割愛します。前回の記事の手順2-2を参考にしてください。
3-3.プロジェクトをインポートする。
「Gitリポジトリ-エクスプローラ」にできあがったリポジトリを右クリックし、「プロジェクトのインポート」をクリックします。
「既存プロジェクトのインポート」がデフォルトで選択されているのでそのまま選択しておき、「次へ」をクリックします。
手順2で、別ユーザがプッシュしたプロジェクトが表示されますので、「完了」をクリックします。
この際、既に同名のプロジェクトが存在していたり、まだ手順2が実行されていなかったりすると完了できませんので、注意が必要です。もしも完了がアクティブにならない場合は、この2点を確認しましょう。
JavaEEパースペクティブを表示すると、「projectX」という、手順2でプッシュしたプロジェクトが表示されていることが分かります。中にはプッシュしたソースと同一の内容が含まれています。
右クリックして「チーム>ヒストリーの表示」をしてみると、手順2でコミットした時と同じコミットコメントが表示されていることがわかります。
これで複数人数でのプロジェクト&ソースの共有できる環境が整いました。
まとめ
クライアントが複数の場合を想定しながらやっているのでちょっと手順が複雑な気がしますが、実際は自分のソースを元にするか、誰かのソースを取得するかからスタートするので、それほど複雑ではありません。
次回は、この環境を使って、共同開発していく際の手順を説明していきます。